糖尿病と歯周病の意外な関係。HbA1cを下げるには?
こんにちは。岡崎市の歯科医院、岡崎歯医者 院長の高田裕史です。
内科で「糖尿病」や「予備軍」と診断された方、あるいはご家族にいらっしゃる方へ。 「糖尿病の治療のために、歯医者に行きなさい」と言われたことはありませんか?
「お口と血糖値に何の関係があるの?」と不思議に思うかもしれません。 実は近年、歯周病と糖尿病には密接な相互関係があることが明らかになっています。
今回は、糖尿病をお持ちの方にこそ知っていただきたい、歯周病治療の重要性とメリットについてお話しします。
1. 糖尿病だと歯周病になりやすい?(負の連鎖)
「糖尿病の人は歯周病になりやすく、治りにくい」 これは多くの研究で証明されている事実です。
- 発症リスクが上昇: 2型糖尿病の方は、そうでない方に比べて約2.6倍も歯周病になりやすいと言われています。
- 重症化のリスク: 糖尿病があると、歯周炎が進行するリスクが86%も増加します。
なぜ悪化してしまうのか?
高血糖の状態が続くと、細菌と戦う白血球(好中球)の機能が低下したり、血流が悪くなったりするため、体の免疫力が下がります。さらに、AGEs(最終糖化産物)という物質が歯ぐきの組織を弱らせてしまうため、歯周病菌による炎症が広がりやすくなるのです。
特に、血糖コントロールの指標であるHbA1cが7.0%以上の方は、歯を失うリスクが高まるため注意が必要です。
2. 歯周病を治すと、血糖値が下がる?(正の連鎖)
ここからが重要なお話です。 悪い影響ばかりではありません。歯周病を治療することで、糖尿病の状態が改善することが分かっています。
HbA1cが約0.5%改善する可能性
歯周病は、お口の中だけの問題ではありません。歯ぐきの炎症によって生じた毒素が血管に入り込むと、インスリン(血糖値を下げるホルモン)の働きを邪魔してしまいます。
歯科医院で適切な歯周病治療(クリーニングや歯石除去)を行い、炎症を抑えることで、HbA1cの値が約0.5%改善するというデータが複数の研究で示されています。 たった0.5%と思うかもしれませんが、糖尿病治療においてこの数値の改善は、合併症予防の観点からも非常に大きな意味を持ちます。
3. 糖尿病の方のインプラント・外科処置について
「糖尿病だとインプラントはできない」と諦めていませんか? 確かにリスクはありますが、決して不可能ではありません。岡崎歯医者では以下の基準を目安に判断しています。
- HbA1c 7.0%未満: インプラントや外科処置が可能です。
- HbA1c 7.0%以上: 傷の治りが遅くなったり、感染のリスクが高まったりするため、まずは内科主治医と連携し、血糖コントロールの改善を優先します。
また、糖尿病の方は健康な方に比べて、治療後の「歯周病の再発リスク」が高い傾向にあります。そのため、インプラントやご自身の歯を守るためには、3ヶ月以内ごとの短い間隔でのメンテナンスを強く推奨しています。
まとめ:悪循環の歯車を止めましょう
歯周病と糖尿病の関係は、よく「2つの歯車」に例えられます。
【歯周病と糖尿病の悪循環】 糖尿病の歯車(高血糖)が回ると、免疫が落ちて歯周病の歯車が加速します。 逆に、歯周病の歯車(炎症)が回ると、インスリンの効きが悪くなり糖尿病の歯車をさらに回してしまいます。

この悪循環を断ち切るために、歯科医院でのケアが非常に有効です。 お口の中を清潔にし、炎症(摩擦)を取り除くことで、両方の歯車の回転を緩め、全身の健康を守ることにつながります。
岡崎市で糖尿病治療中の方、または「最近歯ぐきが腫れやすい」と感じている方は、ぜひ一度岡崎歯医者にご相談ください。 院長の私、高田をはじめスタッフ一同、医科とも連携しながら皆様の健康をサポートいたします。
【医院情報】
- 医院名:インプラントクリニック 岡崎歯医者
- 院長:高田 裕史
- 診療内容:一般歯科、歯周病治療、インプラント ほか