今回は、岡崎歯医者(院長:高田裕史)が、厚生労働省の事業として策定された『歯科インプラント治療指針(日本歯科医学会編)』に基づき、実際に起こりうるリスクとそれを回避するために当院が徹底している「医療安全管理体制」について解説します。
インプラント治療のカウンセリングを行っていると、このような切実な不安を打ち明けてくださる患者様がいらっしゃいます。
インプラントは外科手術を伴う治療である以上、リスクはゼロではありません。過去には、経験不足の医師による無理な手術が原因で、重大なトラブルが起きた事例も報告されています。
しかし、だからこそ現在の歯科医療では、「どうすれば事故を未然に防げるか」という安全対策が確立されています。
1. インプラント最大のリスク「神経・血管の損傷」を防ぐために
インプラント手術で最も避けなければならないのが、顎の骨の中を通る太い神経や血管を傷つけてしまうことです。これにより、唇のしびれ(知覚麻痺)や大量出血が起こる可能性があります。
指針に基づく「原因」と「対策」
指針では、神経損傷の主な原因として、下顎臼歯部(下の奥歯)の手術における診断ミスや手技の誤りが挙げられています 。 これを防ぐための絶対条件が、「CTによる3次元診断」です。
- 従来のレントゲン: 平面(2次元)のため、骨の厚みや神経までの正確な距離が分かりません。
- 歯科用CT: 骨の中の神経の走行や血管の位置を、立体(3次元)でミリ単位まで正確に把握できます 。
【当院の安全対策】 当院では、インプラント手術を行う全ての患者様にCT撮影を必須としています。さらに、CTデータ上でシミュレーションを行い、神経や血管から十分な安全距離(セーフティーマージン)を確保した位置にしかインプラントを埋入しません。また、必要に応じてドリルを物理的に制御する「サージカルガイド」を使用し、人為的なミスを排除しています。
2. 「術後感染」を防ぐ徹底した清潔管理
「手術の後に、顔が大きく腫れたり膿んだりしないか心配」 これは、手術部位への細菌感染が原因です。口の中には無数の細菌がいるため、外科手術には細心の注意が必要です。
指針が求める「手術環境」
指針の「院内感染予防対策」の項目では、インプラント手術は「清潔域を区切った手術室や個室で行われるのが望ましい」とされ、他の患者様の治療(歯を削るなど粉塵が舞う治療)との共存を避けるべきとされています 。
【当院の安全対策】
- 専用オペ室・個室の完備: 一般診療室とは隔離された、クリーンな環境で手術を行います。
- 完全滅菌体制: 手術器具はすべて滅菌パックされ、使用する直前に開封します 。
- ディスポーザブル(使い捨て)の徹底: 手術用ガウン、手袋、ドレープ(患者様を覆う布)などは、すべて使い捨て製品を使用し、交差感染を徹底的に防ぎます 。
また、術前には口腔内のクリーニング(PMTC)を行い、お口の中の細菌数を減らした状態で手術に臨んでいただきます 。
3. 「持病」のある方への全身管理モニタリング
「高血圧だけど大丈夫?」「手術中に気分が悪くなったらどうしよう」 インプラント手術は、局所の問題だけでなく、全身の状態を管理しながら行う必要があります。
偶発症を防ぐ「バイタル管理」
手術の緊張や痛みで血圧が急上昇すると、脳出血や心不全などの重篤な事故につながるリスクがあります。指針では、高血圧や心疾患などの基礎疾患がある患者様に対し、「手術中のバイタルサイン(血圧・脈拍・酸素飽和度など)を把握できる医療機器」の整備を求めています 。
【当院の安全対策】 当院では、生体情報モニターを使用して、手術中の患者様の全身状態を常時監視しています 。 また、歯科麻酔科認定医が在籍しており、血圧の変動や体調の変化に即座に対応できる体制を整えています。不安が強い方には、点滴から鎮静薬を投与してリラックス状態で手術を行う「静脈内鎮静法」も可能です 。
4. トラブルの原因は「人」にもある?ヒューマンエラーの防止
医療事故の原因は、設備だけでなく「人(医療従事者)」にもあります。 指針では、医療従事者側のリスク因子として「知識・技術不足」や「慢心(倫理観の欠如)」、「マニュアルの欠落」などが指摘されています 。
【当院の安全対策】
- チームアプローチ: 歯科医師一人の判断に頼るのではなく、歯科衛生士や歯科技工士を含めたチームでダブルチェックを行います 。
- チェックリストの活用: 学会の指針に準拠したチェックリスト(術前評価・適応症の判断)を用い、感覚ではなく客観的な基準で治療の可否を判断します 。
- 継続的な研修: 院長だけでなく、スタッフ全員が医療安全や救命救急に関する研修を受け、緊急時の対応(AEDの使用や高次医療機関への搬送連携)をシミュレーションしています 。
まとめ:安全は「偶然」ではなく「準備」で作られる
インプラント治療における「安全」は、運良く事故が起きないことではありません。 「起きうるリスクを全て想定し、それを未然に防ぐための準備を徹底すること」で初めて担保されるものです。
岡崎歯医者では、
- CTによる精密な解剖学的診断
- 隔離された清潔な手術環境
- 麻酔科医による全身管理
- ガイドラインに基づいた厳格な手順
これらを遵守し、患者様に安心していただける医療を提供しています。
「私の場合はどんなリスクがあるの?」「安全に手術できるか調べてほしい」 そのような疑問をお持ちの方は、ぜひ一度当院のカウンセリングにお越しください。CT検査を行い、あなたのリスクと対策について、納得いくまで丁寧にご説明させていただきます。
岡崎歯医者(インプラントクリニック岡崎)
院長:高田 裕史
住所:愛知県岡崎市戸崎町屋敷93番地1